配管の地中外壁貫通

1.適用範囲:外面ライニング鋼管又は鋳鉄管の貫通の場合で、かつ外部ピットが設けられず止むを得ず埋設配管を行う場合。
2.仕様及び施工法
図1 地中外壁貫通

3.作業手順(非加硫ブチル系止水板のみ)

  1. スリーブの下地処理:表面をワイヤーブラシ又はサンダーがけし、うき錆を取除く。又、油分もウエス等でふき取り、十分乾燥する。
  2. 接着剤の塗布:接着剤ボンドPB-50を地肌が見えなくなるまで数回塗り、よく乾燥する。
  3. 非加流ブチル系止水板の貼付:接着剤の乾き具合いを指で軽く押して、「付着しないが粘着を感じるくらいに」乾燥したことを確認の上、非加硫ブチル系止水板を、適切な長さ(オーバラップが50mm以上)にはさみで切断し貼付ける。スリーブを型枠にセットした後、取除く。

4.注意事項

  1. スリーブの止水:原則として非加硫ブチル系止水板を使用するが、止むを得ない場合はスリーブと同質のツバ(50mm)を溶接しても良い。なお、この場合にはA部にもコーキングを行う。
  2. 固定:配管は貫通部近傍で固定する。固定金物は、地盤沈下等で配管にかかる力に十分耐える構造とする。
  3. 防錆:スリーブ及び固定金物には防錆塗装を施す。
  4. 塩ビ管の使用禁止:管の地中外壁貫通部に塩ビ管等の合成樹脂管を使用してはならない。
  5. 保温:冷水管の場合は図1のように保温をコンクリート壁まで入れて、その部分の保温表面を防止紙で巻き、銅線にて結束する。その他の配管の場合は保温材はブロック面までとする。
  6. 絶縁継手:絶縁継手の取付位置は「土中埋設配管の防食(4)・絶縁材の取付」による。
  7. その他:銅管・ステンレス管等の肉薄管は地中埋設とせず、外部がピットのときのみこの貫通法を使用する。
    配管用炭素鋼々管が地中壁を貫通する場合は、防食テープをハーフラップ2重巻きして絶縁を行うが、ヤーン充填時に防食テープに傷をつける可能性が高いので、原則として外面ライニング管に仕様変更を検討する。ただし建家外に於いて土と接触しない場合にはこの限りでない。
    エポキシ係コーキング材はつき棒にてよく充填する。
    貫通部へのヤーン等の充填に際しては管材の表面処理を傷つけないよう注意する。
    鋳鉄管を貫通させる場合は管表面にエポキシ系コーキング材が接着するかを鋳鉄管メーカに確認する。

■JWW-CADファイル.zip(19.80 KB)

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください