疑問:屋根面積67m2を受ける雨水竪管の管径は?
屋根面積 67平方メートルを受ける雨水竪管(たてかん)の管径は、一般地域において「呼び径 75(75A)」が適切です。
設計における一般的な選定根拠と計算内容は以下の通りです。
選定の計算根拠
日本の標準的な設計用降雨強度である 100 mm/h、流出係数を 1.0(スラブ屋根・金属屋根)として計算します。
- 雨水流量の計算式 Q = (降雨強度 × 屋根面積 × 流出係数) ÷ 60 Q = (100 mm/h × 67平方メートル × 1.0) ÷ 60 = 約 111.7 L/min
- 雨水竪管の許容流量(降雨強度 100 mm/h の場合)
- 呼び径 50(50A): 許容流量 約 75 L/min(対応屋根面積:45平方メートルまで)
- 呼び径 75(75A): 許容流量 約 233 L/min(対応屋根面積:140平方メートルまで)
- 呼び径 100(100A): 許容流量 約 517 L/min(対応屋根面積:310平方メートルまで)
屋根面積が67平方メートル(必要流量 111.7 L/min)の場合、呼び径50では容量不足となるため、ワンサイズ上の呼び径75を選定します。
設計・実務上の注意点
- 降雨強度の確認 地方自治体の条例や指導により、設計用降雨強度を「120 mm/h」や「150 mm/h」など高めに設定している地域があります。その場合でも、呼び径75の許容面積は以下のようになるため、75Aで十分にカバー可能です。
- 降雨強度 120 mm/h の場合:75Aの許容屋根面積は 約 116平方メートル
- 降雨強度 150 mm/h の場合:75Aの許容屋根面積は 約 93平方メートル
- ルーフドレンの選定 配管径(75A)に合わせ、ルーフドレンも「75用」を選定してください。また、落ち葉やゴミによる詰まりを防止するため、定期的に清掃しやすい「ドーム型(縦引き用)」または「よこ引き用」を適切に使い分けてください。
- オーバーフロー管(水抜き穴)の検討 万が一、竪管やドレンが詰まった場合、屋根に水が溜まって荷重オーバーや漏水を起こす危険があります。そのため、ドレンの横などにオーバーフロー管(溢水口)を設けておくのが実務上安全です。
補足(実務での例外)
以下の場合は φ50やφ75を2カ所にしたり、φ100 を選ぶことがあります:
- 竪管が長く曲りも多い、摩擦損失が大きい
- 屋根形状が複雑で局部的に流量が集中する
- 落葉・ゴミの混入が多い環境
- 行政指導などで安全側を求められる場合
しかし、通常の計算で 67 m² なら 75A が標準です。
