Vhs furen

疑問:制気口のVHSで不燃仕様とはどういったものですか?

一般的な空調・換気設備で用いられる制気口「VHS」は、本体や可動羽根がアルミやスチールなどの金属製(不燃材料)で作られているため、製品自体がもともと不燃性を備えています。そのため、メーカーの標準ラインナップとして単一の「不燃仕様」という特定の特注区分やオプションが存在することは基本的にありません。

実務において押さえておくべきポイントは以下の通りです。


VHSの基本構造と材質

VHSは、V(手前側の縦可動羽根)、H(奥側の横可動羽根)、S(風量調整用スライドシャッター)で構成されています。駆動ギヤや軸受け等に一部樹脂パーツが使われている製品もありますが、通常の空調・換気用途において内装制限(不燃化)がかかる部屋に設置する場合でも、標準の金属製VHSをそのまま採用するのが一般的です。


排煙設備(排煙口)との区別

火災時に煙を排出する排煙設備には、VHSではなく専用の「排煙口(排煙レジスター)」を使用する必要があります。

  • 排煙口(防災設備):普段は閉止しており、火災時に手動起動装置や防災信号を受けて自動・遠隔操作で瞬時に開放する構造を備えた専用認定品です。どれほど耐熱性を高めたとしても、VHSを排煙口の代わりに設置することは法的に不可能です。
  • VHS(空調・換気用):手動で事前に風向・風量を調整・固定しておく部材であり、火災時の自動開放機能や耐熱作動保証はありません。

なぜ不燃仕様が必要なのか?

1. 【行政・消防協議段階】関係官庁から指摘を受けた場合

  • 想定状況:確認申請や消防事前協議で「内装制限」や「区画貫通部周辺の不燃化」「排煙設備」に関連して、制気口の仕様や材質(樹脂部品の有無等)について問われた、あるいは不燃化の指示を受けた段階。
  • アドバイス・整理のステップ:
    • 指摘内容の「本質」を確認する:指摘が「単に内装制限(天井・壁の不燃化)によるもの」なのか、「排煙設備としての耐熱性」を求められているのかを明確に分ける必要があります。
    • 一般空調用途(VHS)の場合:VHSは本体・羽根ともに金属製(アルミ・スチール等)のため、製品自体は不燃材料です。「一般の金属製VHSであること(アルミ製等)」を意匠・構造側と共有し、内装制限に対応できる旨を諸官庁に説明します(樹脂ギヤの有無まで問われることは通常ありません)。
    • 排煙設備用途の場合:もし所轄消防や指定確認検査機関が「排煙設備」としての作動や耐熱性を求めている場合、VHSの選定自体が誤りです。手動ツマミで風量調整するVHSではなく、自動・遠隔開放機構を備えた専用の「排煙口(排煙レジスター)」へ設計変更が必要であることを協議・確認してください。

2. 【見積もり・図面チェック段階】配布図面に「不燃仕様」等の記載があった場合

  • 想定状況:特記仕様書や図面凡例に「制気口:不燃仕様」「VHS:不燃型」といった特記・注記があり、メーカー型番やコストの確認のために調べている段階。
  • アドバイス・整理のステップ:
    • 図面・特記の意図を疑う(特記過剰・誤記のチェック):過去の設計図書の使い回しや、意匠の内装制限特記がそのまま設備凡例に転記され、「VHS(不燃仕様)」という実在しない(またはメーカー標準設定のない)用語が一人歩きしているケースがあります。
    • メーカー選定と標準仕様の確認:メーカーカタログを確認し、アルミ製・スチール製の標準VHSで問題ないか、あるいは特注対応(オール金属仕様など)が必要な状態なのかをメーカー技術窓口に確認します。
    • 設計者・元請けへの質疑出し(Q&A):「VHSは標準で金属製(不燃)ですが、排煙用の専用レジスターを指しているのか、あるいは標準アルミ製VHSでよいか」を質疑書にて確認し、見込んでおくべきコストや納期遅延を事前に防ぎます。

3. 【現場施工段階】施工中・納品で行き詰まっている場合

  • 想定状況:現場で「不燃仕様のVHSが入手できない」「メーカーに『そんな型番はない』と言われた」「監理者から不燃証明の提出を求められた」などのトラブルが発生している段階。
  • アドバイス・整理のステップ:
    • 製品の材質(不燃材料認定等)の整理:メーカーから「標準VHSの材質証明書(本体:アルミ、シャッター:スチール等)」を取り寄せます。製品自体が金属製(不燃物)で構成されていることを提示すれば、大半の現場監理・検査はクリアできるかと考えます。
    • 万が一「排煙ライン」に間違えてVHSをプロットしていた場合:施工段階で排煙ラインにVHSが設置されていた場合、消防検査(竣工検査)で確実に不合格となります。即座に「排煙口(排煙レジスター+手動起動装置等の系統)」への変更工事手配およびダクト系統の再確認を行ってください。

追記:不燃仕様を要求されるようなことが法的にありませんでしょうか?

疑問:VHSやHS制気口で不燃仕様あるいは、不燃認定品などは有りませんね。また、不燃仕様を要求されるようなことが法的にありませんでしょうか?

VHS は「空調用部材」であり、不燃認定の対象外

VHSは空調の吸込・吹出口として使われる内装仕上げ材ではなく、設備機器の一部です。

建築基準法の不燃材の対象は?

  • 内装制限(天井・壁の仕上げ材)
  • 避難経路の仕上げ材
  • 断熱材・防火区画貫通部材など

➡ 空調用ガラリ(VHS)は内装仕上げ材に該当しないため、不燃認定の対象外。

メーカーのカタログにも 「不燃認定番号」「不燃材料」 といった記載はありません。

VHS に不燃を要求される法的ケースは基本的にない

建築基準法・消防法でVHSが不燃を要求される場面は?

結論:ほぼゼロです。

理由:

  • VHSは「設備機器」であり、内装制限の対象外
  • 防火区画貫通部材でもない
  • 火災時に閉鎖機能を持つ部材でもない

➡ 法的に不燃材料である必要がない。

例外的に「不燃相当の材質」を使うことはある

法的義務ではなく、設計者の意図・安全配慮で材質を選ぶケースはあります。

例:

  • 厨房の排気周り → ステンレス製ガラリ
  • 高温環境 → 金属製ガラリ
  • 特殊用途(工場・研究施設) → 金属製の特注ガラリ

ただしこれは 「不燃認定品」ではなく、単に金属製で燃えにくいだけ という扱いです。

まとめ

  • VHS に不燃認定品は存在しない。
  • VHS に不燃材料を要求する法的義務はない。
  • 必要に応じて金属製の VHS を使うことはあるが、それは設計者の意図・安全配慮で不燃認定とは別もの。

読者へのワンポイントアドバイス

【編集部からのお願い:AIチャットを効果的に活用するコツ】

設備設計や現場の疑問をAIチャットで解決する際は、**「いつ(設計・見積・施工のどの段階で)」「どこで(役所協議・設計図面・特記仕様書など)」「誰が(設計者・監理者・施工者など)」**といった具体的な状況を伝えていただくことで、回答の精度が格段に向上します。

また、回答の中に疑問点や実務の感覚と異なる点(「?」と思う部分)がありましたら、遠慮なく再度質問(フィードバック)を投げかけてみてください。AIは文脈を理解し、より誠実に精度を上げた修正回答を作成してくれます。

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