疑問(Q)
ダクトの保温厚は?
回答(A)
ダクトの保温厚(断熱厚)は、国土交通省の「建築設備工事共通仕様書」を基準とすることが一般的です。
最も標準的な仕様は「グラスウール保温材(24kg/m3相当)の厚さ25mm」ですが、ダクトの用途や設置場所によって異なります。実務でよく使う保温厚をまとめました。
【用途別・場所別のダクト保温厚】
1. 屋内隠蔽・露出ダクト(標準)
- 給気ダクト(SA)/ 還気ダクト(RA)/ 外気取入ダクト(OA):25mm
- 保温材:グラスウール保温材(ALGC貼り等)
- 目的:保温・保冷および結露防止
2. 屋外露出ダクト(屋上など)
- 全般:50mm
- 保温材:グラスウール保温材 + 板金外装材(ラッキング)仕上げ
- 目的:外気温の影響防止および耐久性確保
3. 厨房排気ダクト(高温排気)
- 火気使用室内の排気ダクト:50mm
- 保温材:ロックウール保温材(※耐熱性が必要なためグラスウールは不可)
- 目的:火災防止(周囲への放熱遮断)および遮熱
4. 排煙ダクト
- 防火区画通過部・天井裏など:25mm または 50mm
- 保温材:ロックウール保温材 / 耐火被覆材
- 目的:排煙時の高温ガスによる可燃物への着火防止(建築基準法による制限あり)
実務でのポイント
- 排気ダクト(EA)の保温: 原則として排気ダクトは無保温(保温なし)で良い場合が多いですが、「冷房中の室内を通る温かい排気ダクト」や「冬場に外気が逆流して結露する恐れがある排気ダクト」は、結露防止のために25mmの保温を行います。
- 表面仕上げの種類:
- 屋内隠蔽(天井裏): ALGC(アルミガラスクロス)貼り、または保温フェルト
- 屋内露出(室内見え): ALGC貼り+カラーアルミやファインカバー仕上げ
- 屋外露出: ガルバリウム鋼板やステンレス板によるラッキング仕上げ
設計図面の「特記仕様書」に指定がない場合は、「グラスウール25mm(厨房・排煙はロックウール50mm)」を基本として選定・積算すれば問題ないのではと考えます。
